グリストラップの正しい清掃方法が知りたい人のために正しい清掃方法を伝授

グリストラップをきれいにして悪臭などのトラブルを防止するためには、正しい清掃方法を理解して、しっかりと汚れを取ることが大切です。グリストラップ内には水分から分離させた油脂分やヘドロが溜まっているため清掃がしにくく、汚れをきちんと除去するのは簡単ではありません。

しかし、汚れが残っていると悪臭や排水の詰まり、害虫発生などのトラブルにもつながるため、正しい清掃の方法と頻度で、グリストラップをきれいに保つ必要があります。

ここでは、グリストラップのしつこい汚れをとり、きれいにするための清掃方法を紹介します。グリストラップの清掃は「きつい、汚い、危険」の頭文字をとり3Kと呼ばれ、負担が大きい仕事ではありますが、店内を清潔に保つためには欠かせないためぜひ参考にしてください。

グリストラップの清掃方法

グリストラップは3つの槽に分かれており、それぞれに合った清掃方法で、しっかりと掃除を行う必要があります。グリストラップに溜まるゴミや油脂分、汚泥をきちんと除去しないと、悪臭や害虫の発生など、営業に多大な損害を与えるトラブルが発生するからです。

店舗を清潔に保つためにも、グリストラップの正しい清掃方法を理解し、正しい頻度で清掃を行いましょう。

グリストラップの仕組み

グリストラップは第1槽、第2槽、第3槽の3つに分かれており、それぞれの部分の機能は以下のようになっています。

第1槽厨房などからの排水に混ざっている残飯や生ごみを取り除く 
第2槽油脂分を浮かせて溜める。底部には汚泥を溜める。
第3槽さらに油脂分を分離させ、パイプ状のトラップ管を使って下水に排出する

特に、第2槽目の中には、トラブルの原因となる「油脂や汚泥」が溜まるため、それらをしっかりと取り除くことが大切です。

第1槽目の清掃方法(バスケット)

第1槽目のバスケットは、厨房などからの排水が初めに通る場所なので、ゴミや残飯、カスなどさまざまな固形物が溜まります。

第1槽目のバスケットは毎日1回掃除して、溜まったゴミやカスを捨てるようにしましょう。家庭の排水溝のように、バスケットにネットをかぶせるとゴミが取り出しやすくなり、手間が少なくて済みます。

第2槽目の清掃方法(油脂や沈殿物)

第2槽目では、水分から分離した油脂分が表面に溜まっているため、ひしゃくやストレーナーなどの道具を使い、すくいあげて除去します。この作業は、通常であれば2〜3日に1回行いますが、ラーメン店や焼鳥店、揚げ物を多く提供する居酒屋など「油を多く使用する施設」では、週に2回以上行うと良いでしょう。

また、第2槽の底面には汚泥がたまるため、悪臭の原因となります。これらもひしゃくなどの道具を使って除去します。腰を曲げて底面をさらう作業は体への負担も大きいですが、汚泥は臭いのもとになるので、取り残しがないようにしっかりと除去しましょう。

第3槽の清掃方法(トラップ管)

第3槽には「トラップ管」と呼ばれる排水管があります。この排水管部分には油脂分がこびりつき、ヌメリが発生しやすくなっています。フタを外し、ブラシなどを使って内部の汚れをこすり落としましょう。

しつこい油脂汚れを除去することは手間もかかり簡単ではありませんが、汚れが蓄積すると排水管詰まりの原因になるため、念入りに清掃するようにしましょう。

トラップ管のフタは、悪臭が外にもれることを防ぎます。清掃が終わったら忘れずにフタを閉めるようにしましょう。

グリストラップの悪臭対策

グリストラップの清掃時には、フタを開けて異臭がする油脂分や汚泥を取り除くため、どうしても悪臭が発生してしまいます。営業時間外にグリストラップの清掃を行うなど工夫が必要ですが、それだけでは不十分な場合もあります。

悪臭が客席に流れ込んでしまうと印象が悪くなり、客足に影響するなど売り上げダウンに直結し、大きなダメージとなってしまいます。清掃するときは、換気しながら作業しましょう。

清掃前に自治体が定めるガイドラインを確認

グリストラップの清掃時には、自治体が定めるガイドラインをまず確認しましょう。ガイドラインには、グリストラップの掃除の仕方や清掃頻度の目安、油脂分や汚泥の処理方法やグリストラップ清掃の注意点などが記載されています。

どの自治体もガイドラインに大きな違いはありませんが、自治体によっては厳しい基準を設けているところもあります。施設がある自治体のガイドラインは、必ず確認するようにしましょう。

グリストラップの清掃で注意すること

グリストラップの清掃は施設の運営において非常に重要なため、清掃時の注意点をよく理解しておく必要があります。まず第一に、部品の取り扱いに注意しましょう。清掃時に破損してしまうと差し替え部品が届くまで、グリストラップに排水できません。それは、営業できないということと同じです。

次に注意が必要なのは、ゴミ処理の扱いです。第1槽のバスケットの中のゴミは、一般ゴミとして捨てることができますが、第2槽目の油脂や汚泥は「産業廃棄物」として処理する必要があります。産業廃棄物を不法投棄したり、許可のない業者へ委託しても罰則※がありますので、気をつけましょう。

グリストラップから回収した油脂や汚泥は、容器に入れて保管し、産業廃棄物処理の認可を受けた業者に処理を依頼するようにしましょう。

※ 産業廃棄物処理法の罰則:https://www.amita-oshiete.jp/qa/entry/000694.php

施設別のグリストラップ清掃の頻度

施設を清潔に保つためには、事業内容や施設規模によってグリストラップの清掃頻度を決めることが大切です。一般的なグリストラップの清掃頻度は以下のようになっています

飲食店 (居酒屋や焼鳥屋、ラーメン店など油脂の利用が多い店舗)月1回/年12回
飲食店(カフェやファミレス)年6回
調理施設がある老人ホームや幼稚園年6回
食品スーパー年4回
コンビニ年3回

ただし、これはあくまでも目安です。例えば、同じ居酒屋であっても、油の利用や料理の提供数が多い場合は、それに伴って発生するゴミや油脂分も増えるため、清掃頻度を高くし、こまめに汚れを取り除く必要があります。

グリストラップを適切に清掃し、店内を清潔に保つためには、自分の施設に合わせた清掃頻度を把握して、汚れをためないようにしましょう。

グリストラップの清掃後に出るゴミの扱い

グリストラップの清掃後に出るゴミは産業廃棄物に指定されているため、普通のゴミと一緒に捨てることは禁止されています。

第1槽目のバスケットに溜まる生ゴミや残飯は、普通ゴミとして捨てても問題はありませんが、第2槽目の水面に浮いている油脂分と、第1槽目と第2槽目の水底に溜まっている汚泥は、産業廃棄物扱いとなります。産業廃棄物処理の資格を持った専門の業者に依頼して、適切に処理をしてもらうようにしましょう。

グリストラップ(油水分離阻集器)の設置と使用目的について

グリストラップの正式名称は「油水分離阻集器」といい、排水から油分を分離するために設置する機器です。厨房の調理や洗い物から出た排水には油脂が含まれており、その汚水をそのまま流してしまうと、下水に油脂分が流れ出てしまいます。

それを防ぐために、厨房などから流れてきた排水からゴミや油脂を分離し、油分を含まない状態にして下水処理するのがグリストラップの役目です。

飲食店や食品加工する施設のグリストラップ設置は義務

飲食店や食品加工の施設を開業する場合、グリストラップの設置が必要です。なぜならば、国土交通省が管轄している「下水道法」という法律において、排水に含まれる油脂分の基準が定められているからです。

グリストラップを設置せず、油脂分を含んだ汚い水を下水に流してしまうと、法律違反となり懲役もしくは罰金の罰則が科せられてしまいます。また、各都道府県や市町村はそれぞれの地域事情に応じた条例を制定しています。例えば、東京都では下水道法に抵触するか否かに関わらず、グリストラップの設置が義務となっています

排水の油脂分の基準を下水道法よりも厳しく定めている自治体もあるため、店舗や施設を新たに運営したい場合は、地域の行政に問い合わせて必要条件を確認することをおすすめします。

※ 下水道法:https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/

グリストラップを設置する目的

グリストラップを設置する目的は、排水に含まれる油脂分を水から分離し、油分の含有量を法律に定められた基準値以下にしてから下水に流すことです。油脂分を多く含んだ水をそのまま下水へ流すと、環境にとっても悪影響を及ぼすため、違反者には厳しい罰則が科せられています。

また、グリストラップを設置せず、油脂分を含む汚い水をそのまま下水に流すことで、敷地内の排水管が詰まりスムーズな営業が行えなくなります。さらに、本下水管が詰まって近隣住民にも影響がおよび損害賠償を請求されるなどといったトラブルが起きる場合もあり、その際は金銭的な損害が大きくなります。

油脂分は、時間がたつと石のように硬くなるため、通常の清掃で流れていきません。本下水管の詰まりは、手の施しようがなくなってから不具合が発見されることも多いため、グリストラップを使って日頃から「油脂分を含んだ排水を流さない」対策が必要です。

グリストラップの清掃を行う理由

グリストラップには悪臭や害虫発生、排水管の詰まりの原因となるものが蓄積していくため、定期的に清掃してそれらを取り除く必要があります。

グリストラップには「汚水から分離された油脂分」や「細かい汚れが沈殿してできた汚泥」が溜まります。これらをしっかりと除去しないと、悪臭やコバエなどの害虫が発生します。ほかにも、排水管や下水管が詰まり、水が使えなくなるといったトラブルが発生しますので、定期的にグリストラップの清掃が大切です。

グリストラップの汚れは清掃業者に依頼するのがおすすめ

グリストラップの掃除をきちんと行っているつもりでも、取り残した汚れが蓄積し、手がつけられないような汚い状態になってしまう場合もあります。

そのようなときには、グリストラップ清掃の専門業者に清掃を依頼しましょう。専門業者は、汚泥や油脂分を強力に吸い上げるバキュームや専用の洗剤などを使い、プロならではの完成度でグリストラップをきれいにしてくれます。

グリストラップのしつこい汚れがきれいになると、次からの清掃も行いやすくなります。そして、厨房も清潔になり、みんなが気持ちよく働ける環境になります。

グリストラップの清掃業者を選ぶ基準

グリストラップの清掃業者を選ぶ基準には、下記の4点が挙げられます。

・産業廃棄物処理業の許可を持っているか
・過去に多くの清掃実績はあるか
・作業前に現場調査をしてくれるか
・営業年数が長い会社であるか

特に、営業年数が長い会社は、顧客満足度が高く、グリストラップ清掃に精通したベテランスタッフが多いということになるため、業者を選ぶ際の目安にしましょう。

また、行政のさまざまな審査を通過した、特別な産業廃棄物処理業者には「優良認定」が与えられることとなっています。信頼できる業者かどうかを判断する基準になるため、優良認定があるかどうかも確認するようにしましょう。

清掃業者に作業を委託する場合の予算

清掃業者にグリストラップの清掃作業を委託するときは、料金が安すぎず、適正な価格を提示する業者を選びましょう。委託する側としては、料金は安ければ安いほど助かりますが、料金が安すぎる業者は産業廃棄物を不法投棄するなど、適切な処理をしていない場合があります。

また、業者にグリストラップ清掃を委託したにもかかわらず、油脂分や汚泥の取り残しがあるなど、満足できる清掃結果が得られない場合もあるため、適正な価格を提示してくる業者を選んだほうが安心です。

グリストラップの清掃を委託する際の予算は、施設の規模や飲食店の種類などによって異なります。一般的な飲食店では、250リットル以下のグリストラップで「18,000円~25,000円」となっていますが、油を多く使う施設は費用が高くなる場合があります。まずは、信頼できるグリストラップ清掃業者に相談することをおすすめします。

グリストラップの部品は経年劣化に注意

グリストラップを清掃するときには、部品が破損していないか、経年劣化していないかをチェックし、問題がある場合はすぐに交換するようにしましょう。

グリストラップの部品としては、以下5点あります。清掃するときにチェックし、問題があれば交換が必要です。

・グリストラップのフタ
・第1槽目に使われているバスケット
・槽を分けている仕切り板
・トラップ管
・トラップ管のフタ

一番大きく、費用がかかる部品は「グリストラップのフタ」です。通常、フタは上から人が乗っても問題ないほどの耐久性がありますが、年月と共に錆びたり腐食したりします。破損した部分を踏んでケガをしたり、破損した穴から悪臭がもれてしまうことも起きます。清掃の際にはこまめにチェックをして、時期がきたら交換するようにしましょう。

グリストラップのフタは、安価で頑丈な鉄製のものと、丈夫で錆びないステンレス製のものがあります。ステンレス製のものは鉄製のものの2倍ほど長持ちしますが、費用も2倍と高くなっています。

まとめ

グリストラップを正しい方法で清掃し、きれいに保つことは施設運営において非常に重要です。従業員が清掃することもできますが、油脂分や汚泥の取り残しがあるとそれが蓄積し、悪臭や害虫の発生、排水管や本下水管のトラブルにつながる場合もあります。

グリストラップの専門清掃業者であれば、プロならではの道具や洗剤を使い、隅々まできれいにすることができます。それにより厨房を清潔に保つことができ、従業員も気持ちよく仕事ができるようになります。

グリストラップをきれいにし、施設を衛生的に運営したい場合は、グリストラップ清掃専門業者である「アイ・エス・ガステム」にぜひご相談ください!優良産廃処理業者として認定されているので、最終処理までしっかりサポートさせていただきます。